「経理職で転職を考えているけれど、面接などで理由をどう話せば良いのかわからない…」
このような悩みに応えるため、経理職の転職を成功に導く具体的な文例を紹介します。
転職理由は人によってさまざまですが、あらゆる経験レベルに応じた説得力のある伝え方が必要です。経理職として新たなスタートを切るための準備としてお役立てください。
経理職の転職理由
はじめに、一般的に考えられる経理職の転職理由を紹介します。企業側としても違和感を感じにくい良く聞くものを把握しておきましょう。
キャリアアップを追求
多くの経理専門家は、自身のキャリアにおいてさらなる高みを目指します。
例えば、経理業務の経験を積んだ後、より高い職位や責任のある役職への昇進を望むケースがあります。
スキルアップを追求
経理職では、常に最新の会計基準や財務管理の方法を学ぶ必要があり、スキルアップと専門性の拡充がキャリア形成において欠かせません。
例えば、経理の初心者がある程度の経験を積んだ後、上級の財務管理や税務の専門性を身に付けるために転職を考えることは一般的です。
給与・待遇の改善
給与と待遇の改善も、経理職の転職理由として一般的です。
経理の専門家としてのスキルや経験が増すにつれて、それに見合った報酬を求めるのは自然な流れです。
ワークライフバランスの実現
ワークライフバランスの実現は、特に経理職において重要な転職理由となることがあります。
残業や休日出勤が常態化すると、仕事とプライベートのバランスが崩れ、健康や家族との時間にも影響を及ぼします。
経理職で成功する転職理由の伝え方
転職活動において、面接での転職理由の伝え方は極めて重要です。高い報酬が欲しい、役職が欲しい、残業がない職場で働きたい、とストレートに伝えることがNGとは言いませんが、表現の方法を考えることが得策でしょう。説得力のある転職理由を伝えるポイントを解説します。
ポジティブに表現する
ポジティブに転職理由を表現することは、面接で好印象を与えるために大切です。
例えば残業が多く、ストレスが強くかかる職場にいたとして、「残業が多いので、残業がない会社へ転職したい」ではなく、「財務に関する◯◯の知識を学び、より広範な業務を任される人材へステップアップしたいと考えています。そのため、就業後、自己研鑽の時間が確保できる環境を求めています。」といったポジティブな表現にできないか考えてみましょう。
具体例を用いる
転職理由を伝える際、具体的なエピソードや例を用いることが、意欲や適性を伝える効果的な方法です。
これまでに取り組んだプロジェクトでの成果や、新しい職場で実現したい具体的な目標を挙げることで、転職理由に説得力を持たせることができます。
企業研究を基にする
面接において、企業研究に基づいた転職理由は、応募者の意欲と適性を際立たせる重要なポイントです。
例えば、データ分析のスキルを持っているならば、経理部門の効率化に貢献できる点を強調することで、企業のニーズと自身の強みを結びつけることが可能です。
またはご自身のプライベート環境が変化した際に、新たに関心を持ったテーマや社会課題等と企業理念等をリンクさせて説明することも良いでしょう。
(ダイビングにはまり、海の自然環境に関心を持った。そのため、排水処理の領域でリーダー企業に関心を持ったという流れや、結婚や出産を経験し無添加食品に関心を持った。そのため無添加にこわだる食品加工企業に関心を持った、といったケースです。)
長期的なキャリア視点
転職理由を述べる際には、自身の長期的なキャリアイメージを明確にすることが大切です。
将来的にどのような専門性を身に付けたいか、どのようなポジションを目指しているかを具体的に説明することが重要です。
特に役員面接等では実務レベルの話は、伝わりづらい場合があります。中長期かつ抽象度のやや高い表現も可能なように準備ができると良いでしょう。
経歴別の転職理由文例
ここからは、転職理由の文例を経歴別に紹介します。
経理職未経験の場合
経理の知識とスキルを身に付け、企業の財務に貢献することに強い関心があります。日商簿記2級の取得を通じて基礎的な会計知識を習得しましたが、実務経験を通じて更なるスキルアップを目指しています。経理職における具体的な課題解決に挑戦し、企業の成長に貢献したいと考えています。 |
※未経験の場合、経理の仕事に対するイメージや思い込みを理由に含めるとマイナスに働きます。経理という仕事は重要な仕事であり、関心を持って学習をしており、より磨いていきたい点に集中することが望ましいでしょう。
経理職の経験が浅い場合
経験1年
過去1年間の経理部門での勤務を通じ、会計処理の基本を習得しました。これからは、より複雑な財務分析や予算管理に関わり、専門的なスキルを伸ばしていきたいと考えています。私の経験と学びの意欲が、貴社の財務部門のさらなる強化に貢献できると確信しています。 |
経験2年
過去2年間の経理部門での勤務において、日常的な会計処理から決算業務の補助まで幅広い経験を積みました。今後は、より戦略的な財務計画や資金管理に携わりたいと考えており、新たな挑戦を通じて自身のキャリアをさらに発展させたいと思っています。 |
経験3年
3年間の経理職での経験を通して、会計処理、財務分析、予算管理における実務知識を深めました。しかし、さらに経理の専門性を高め、組織全体の財務戦略に貢献したいという強い願望があります。私のこれまでの経験が、貴社の経理チームの発展に役立つと信じています。 |
いずれの場合も、「現職ではその希望は叶わないですか?」と質問された時、回答できるよう準備しましょう。答えに困る場合、応募先企業でなければならない理由にはなっていないため、もう一段磨き込みができると良いでしょう。
経理経験が豊富な場合
多年にわたる経理業務の経験を通じて、高度な会計処理、財務分析、予算管理など、経理業務全般を深く理解しています。新たな環境でこれまでの経験を活かし、より大規模なプロジェクトや戦略的な財務計画に取り組みたいと思います。経理としての豊富な経験と専門知識を貴社の成長に活かしたいです。 |
資格取得を機に転職する場合
最近、米国公認会計士(USCPA)の資格を取得しました。この資格取得は、私の専門性をさらに高め、国際的な財務基準に基づいた会計業務に携わるためのステップです。グローバルな視野を持ちながら、貴社の会計・財務部門の更なる強化と国際展開に貢献できると信じています。 |
まとめ
経理職の転職は、応募先企業に合わせたオリジナルで説得力のある理由を明確に伝えることが成功のカギです。この記事を参考に、今回の転職を成功させてください。