経理の転職を成功させる第一歩は、転職エージェント選びです。転職エージェントは、特化型から総合型まで数多く存在し、それぞれに独自の強みがあります。
ご自身のキャリアプランや条件に合ったエージェントを選ぶことができれば、より実践的なアドバイスが得られ、満足のいく転職活動ができるでしょう。
そこでこの記事では、転職エージェント選びのポイントから、特化型と総合型の違い、おすすめのエージェントまでわかりやすく解説します。
転職活動を始める前に、最適なエージェントの選び方を把握しましょう。
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【経理職】転職エージェントの選び方
はじめに、特化型と総合型エージェントの基本的な違いから、選び方のポイントを詳細に解説します。
特化型と総合型エージェントの違い
転職エージェントには「特化型」と「総合型」の二つのカテゴリーがあります。
特化型エージェントは、特定の職種や業界に特化した点が特徴なのに対し、総合型エージェントは幅広い職種や業界を扱い、多様な選択肢を提供します。
特化型はその分野の専門知識が深く、総合型は多様な選択肢から最適な職場を見つけるサポートが得意です。
転職エージェント選びの5つのポイント
1.求人の質と量
特化型エージェントは特定の分野に深い知識を持つため、質の高い求人情報を提供してくれます。そのため、経理のような専門職には特に有利です。転職先へのこだわり、仕事内容へのこだわりがある場合にも、相談しやすい点が挙げられます。
総合型エージェントは、業界や職種の幅が広く、求人数が豊富です。キャリアの方向性を探求している求職者や、経験が浅い求職者、異業種への転職も含めて考えている人に適しています。
2.サポートの質
特化型エージェントでは、特定の分野に特化した専門知識に基づくアドバイスが得られます。求職者は自分のスキルを最大限に活用し、適切な職場を見つけることが可能です。特に会計事務所や税理士事務所など、会計系人材を多く採用したい企業とのコネクションが強いため、内部事情含めて案内をうけることも期待できます。
総合型エージェントは、異なる背景を持つ求職者に対して幅広いサポートを提供し、多様なキャリアの選択肢と機会を提供してくれます。サポートの質はある程度均一化がなされており、スピード感も安定しているケースが多いでしょう。
3.キャリアアドバイザーの専門性
総合型エージェントに比べて経理系の特化型エージェントには、経理職に精通したアドバイザーが多く在籍しています。
求職者自身の専門性を理解し、キャリアプランの相談にも良いアドバイスが期待できるでしょう。
総合型は一般論としての良い履歴書、職務経歴書、面接対策のノウハウを持っています。総合型は大規模なエージェントが多いため、ノウハウ量も多く、良いアドバイスを受けられるでしょう。
4.非公開求人の割合
総合型エージェントと特化型エージェントで差分はないでしょう。
数だけで言えば総合型が多いでしょうが、特殊なポジションの非公開求人は特化型に強みがあると言えます。求職者の状況によりますが、ミドル層以上で幹部ポジションを目指す転職活動であれば、両タイプに登録することで補完し合います。
5.利用者の評価・口コミ
利用者の評価や口コミは、エージェントのサービス品質を判断する上で貴重な情報源です。
実際にサービスを利用した人々の評価は、サポートの効果や利用者の満足度を反映し、新たな利用者がエージェントを選ぶ際の重要な指標となります。
初めての転職、経験が浅い初心者に適した転職エージェント
初心者には、全面的なサポートを提供する総合型エージェントがおすすめです。総合型では、履歴書の添削から面接対策まで幅広いサポートを受けられます。
キャリアプランが曖昧なケースでは、多様な選択肢と包括的なサポートが、転職成功への力になるでしょう。
【経理職】おすすめの転職エージェント紹介
経理求人を提供する特化型エージェントと、より広範な職種を扱う総合型エージェントの両方を整理し、サービスの特徴やメリットを紹介します。
経理専門の特化型転職エージェント
転職エージェント | サービスの特徴 |
経理転職.com | JAC Recruitmentが運営。ハイクラスの経理職に特化しており、希少なポジションの求人も多い。全求人の約7割が非公開求人。 |
税理士の転職ならMS-Japan | 管理部門や士業の求人を専門に扱い、上場企業の求人が豊富。非公開求人も多数扱い、年収交渉のサポートも充実。 |
経理でリモートワークを実現|経理の転職ならヒュープロ | 経理系人材に強みを持つ特化型エージェント。IT系やリモートワーク求人など、昨今人気の高い求人を数多く保有。 |
経理エージェント | 経理専門のエージェントで、90%以上が経理実務者を求める求人。Web・電話面談に対応し、実務経験を活かした転職サポートに強み。 |
経理・財務に強い転職エージェントなら|BEET-AGENT | 管理部門や希少性の高い求人を紹介。マッチング精度が高く、リモートワークやCFO候補の非公開求人も扱う。 |
総合型転職エージェントでの経理職探し
転職エージェント | 特徴 |
リクルートエージェント | 業界最大級の求人数を誇り、経理・財務職も豊富。60万件以上の求人から自分に合った仕事を探せる。 |
マイナビエージェント | 幅広い業界と職種をカバー。経理職にも強く、初心者からベテランまで幅広いキャリアのサポートが可能。 |
DODA | 総合的なキャリアサポートが強み。経理職の求人も多様で、キャリアプランに合わせた求人提案が期待できる。 |
特化型と総合型エージェントのメリット・デメリット比較
特化型エージェントのメリットは、その分野の深い専門知識と質の高い求人です。デメリットとしては、経理職以外の選択肢が限られることが挙げられます。そのため、特化型は、特定のキャリアを目指す経理専門家に適しています。
総合型エージェントのメリットは、求人の多様性と広いネットワークです。デメリットは、特化型に比べて特定分野の深い専門性に欠ける可能性があります。そのため総合型は、キャリアの方向性を広く探りたい方や、異業種への転職を考えている方に最適です。
【経理職】転職エージェントの利用方法
転職エージェントを利用する過程では、さまざまなサービスを受けられます。ここでは、転職活動中のエージェントの利用方法を詳しく説明します。
登録から内定までのステップ
1.登録とプロフィール作成
転職エージェントに登録する最初のステップは、個人情報や経歴、希望条件などを含むプロフィールの作成です。特に特化型エージェントでは、特定分野における経験や専門知識を細かく記述し、自分の強みや目指すキャリアを明確にすることが重要です。
2.キャリアアドバイザーとの初面談
登録後、専門のキャリアアドバイザーと面談を行います。初面談では、キャリア目標、職務経験、業界への関心、キャリアにおける優先事項などについて詳細に話し合います。
3.求人紹介
キャリアアドバイザーは、プロフィールと初面談で確認した内容を基に、適切な求人を選定し紹介します。特に非公開求人が豊富なエージェントでは、一般に公開されていない独自の案件も提供することが可能です。
4.面接準備と応募
応募したい求人が固まった後は、エージェントが応募書類の添削や面接対策をサポートします。履歴書や職務経歴書のブラッシュアップ、模擬面接の実施、面接での回答方法のアドバイスなど、転職の成功に向けて必要な準備を行います。
5.内定と条件交渉
内定が出た場合、エージェントは給与や勤務条件の交渉をサポートしてくれます。一般的に、内定書は採用企業からエージェントへ、エージェントから応募者へ渡ります。このため、給与交渉なども同じルートで(エージェントを挟む形で)行うため、直接は言いにくい点をエージェントに依頼することが可能です。年収交渉に強いエージェントは、経験やスキルに見合った適切な条件を引き出してくれるでしょう。
キャリアアドバイザーとの効果的なコミュニケーション
キャリアアドバイザーとの面談では、自分のキャリア目標や希望条件を明確にしておくことが大切です。
特化型エージェントでは、経理実務者を求める求人が多いため、具体的な経験やスキルを詳しく伝えましょう。総合型エージェントでは、幅広い業界の情報を提供してもらえます。
転職活動の進捗に合わせて、定期的にキャリアアドバイザーと連絡を取り合うことが大切です。
非公開求人へのアクセス方法
非公開求人へのアクセスには、専門性の高いエージェントを選ぶことがポイントです。特化型エージェントは、希少な求人へのアクセスが期待できます。
ご自身のキャリアプランや希望を積極的にエージェントに伝えることで、より適切な非公開求人を紹介してもらいやすくなるでしょう。
非公開求人へのアクセスには、エージェントとの良好な関係性、密なコミュニケーションが欠かせません。エージェントからの連絡には迅速に対応し、積極的にコミュニケーションを取ることが必要です。
念の為、非公開求人について補足します。非公開求人の多くは新しい新設部署や法人、重要ポジションの退職に伴う補充といったオープンにできない事情がある求人です。このため、マネジメント経験がなく、メンバーポジションでの入社を想定している場合、非公開求人の魅力はさほどありません。
また非公開求人は、採用企業とエージェント間の信頼関係が重要視される採用活動とも言えるため、エージェントが一定程度信頼できると感じた人物でなければ、非公開求人にはアクセスできないと考えるべきでしょう。
【経理職】転職エージェント利用時の注意点
転職エージェントを利用する際には、注意しなければならない点もあります。以下のポイントを押さえることで、より効果的かつ満足のいく転職活動ができます。
複数のエージェントとの比較
一つの転職エージェントに限定せず、複数のエージェントを比較検討することが大切です。各エージェントには得意分野や扱う求人の特性が異なるため、ご自身の希望に最適なサービスを見極めるには、複数のエージェントとの比較が有効です。
とは言いながらも、エージェントにしてみると多くのエージェントを同時利用する求職者と、自社のみを利用する求職者であれば、後者ほど手厚くサポートしたいと考えるものです。嘘をつく必要はないですが、エージェントをあちこち利用し、比較しているような態度は避けましょう。
相性の良いキャリアアドバイザーを見つける
転職の成功は、キャリアアドバイザーとの相性に大きく依存します。すべてのアドバイザーが自分のニーズに合っているわけではありません。
もし、現在のアドバイザーとの相性が良くないと感じた場合は、遠慮なくエージェントに相談し、担当者の変更を依頼しましょう。良い関係性を築けるアドバイザーと共に、転職活動を進めることが成功するポイントです。(率直に担当者の変更を希望できる方は稀でしょうから、類似する他のエージェントをあたることが現実的です。)
焦らず自分のペースで転職活動を進める
エージェントからの提案に乗せられて、焦って転職先を決めてはいけません。転職は人生の大きな決断です。自分のキャリアプランや条件に合った職場をじっくりと探す時間を持ち、納得のいく転職を目指しましょう。
転職を決めたい期日がある場合は別として、スケジュールにゆとりがある場合は、書類応募の段階から条件合致度の高い求人に絞ることも大切です。先行して進む中から内定が出た場合、かつ希望度がさほど高くない企業だった場合に回答に悩むことになります。第1志望群がある程度決着した上で、第2志望群に進むとスムーズでしょう。
まとめ
この記事では、経理職の転職エージェントの選び方について詳しく解説しました。
転職エージェントを選ぶ際は、各エージェントのメリット・デメリットを理解し、自分のキャリアプランや条件に合ったエージェントを選ぶことが、転職成功への鍵となります。
転職は一人ひとりのキャリアに大きな影響を与えるため、慎重にそして自分に合ったエージェントを見つけてください。