税理士資格を目指す方にとって、科目合格は長い道のりの始まりに過ぎません。
しかし、業界トップクラスのBIG4税理士法人への就職や転職を目指す場合、科目合格は大きな一歩になり得ます。
本記事では、税理士科目合格者が、BIG4への就職・転職で成功するためのポイントを解説します。
また、BIG4の求人の探し方、実際にBIG4でキャリアを築くための心構えやステップについても触れますので、ぜひ参考にしてください。
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税理士科目合格者はBIG4税理士法人へ就職できるか?(KPMG・EY・デロイトトーマツ・PwC)
BIG4とは、世界的にも名高い「KPMG」「EY」「デロイトトーマツ」「PwC」の四大税理士法人を指します。
これらの法人は、高度な専門性と広範なサービスを提供しており、多くの税理士科目合格者が目指す就職先です。
はじめに、新卒と中途転職のそれぞれのケースに焦点を当てて、税理士科目合格者がBIG4への就職を目指す際のポイントを探っていきます。
新卒の場合
新卒でBIG4税理士法人への道を目指す場合、科目合格は大きなアドバンテージになります。
例えば「簿記論」と「財務諸表論」の科目に合格している場合、身につけた財務分析や会計基準の知識をアピールすることができます。
インターンシップで、中小企業の財務改善提案に取り組み、コスト削減と収益性向上に貢献した経験などを持っていれば、将来的なポテンシャルを示すのに良いでしょう。
面接では、これらの経験がどのようにBIG4での仕事に繋がるか(貢献できるか)を話すことが重要です。
中途転職の場合
中途転職でBIG4税理士法人を目指す場合、科目合格だけでなく、実務経験が重要な判断材料となります。
例えば「消費税法」の合格者は、顧客企業の税務リスクを軽減した経験や、税務調査における対応経験は、実務における深い知識と対人スキルを示します。
面接では、専門知識だけでなく、チームやクライアントとの効果的なコミュニケーション能力なども細かく説明しましょう。
さらに「消費税法」の合格に加えて、税務関連のその他の資格や継続的な学習への取り組みも強調することで、自己成長への意欲をアピールできます。
転職を成功させる上で大切な点
税理士科目合格者がBIG4税理士法人への転職を目指す際には、いくつかの重要なポイントがあります。
転職を成功させるためには、特に年齢や実務経験、そして何科目合格しているかという点がキーとなります。
年齢と実務経験
一般的に、BIG4税理士法人は若い人材を好む傾向があり、特に新卒や20代の若手にチャンスが多く与えられます。
中途転職の場合、30代でも転職が可能な場合がありますが、その際には実務経験が重要な判断材料となるでしょう。
特定の業界や分野での専門知識があれば、転職時の大きなアドバンテージになります。
例えば「法人税法」の合格者が、製造業において多国籍企業の移転価格文書化のプロジェクトを手掛けた経験などが挙げられます。
何科目の合格か
税理士試験の科目合格数は、税理士としての基本的な能力を示す指標となります。
特にBIG4税理士法人では、複数科目の合格が専門知識を身につけている証明となるため、転職活動において必要です。
税理士試験の必須科目である「簿記論」と「財務諸表論」の両科目は、合格しておくことが望ましいでしょう。
加えて、選択必須科目である「法人税法」や「所得税法」の合格は、税務業務における専門的な能力を強調できます。
英語力
BIG4税理士法人はグローバルな業務を多く抱えているため、英語力は必須のスキルとされています。
特に、ビジネスレベルの会話能力や専門用語の理解、文書作成能力が求められます。
英語力を証明するためには、TOEICのスコアが700点以上、なおかつ実務での英語使用経験があることが望ましいでしょう。
例えば海外子会社との連携など、実際に英語を使った業務経験がある場合は、その経験を応募書類や面接時にアピールすることが重要です。
時期
一般的に、BIG4税理士法人は繁忙期を避けた春から夏にかけて新たな採用活動を行うことが多いです。
そのため、この時期に転職活動を始めることが有利になります。
また、繁忙期直前や直後は業務が落ち着いているため、転職に対するポジションが増えます。
転職活動を始める前に、各BIG4税理士法人の採用情報をチェックし、最適なタイミングを見計らうことが大切です。
応募書類
履歴書や職務経歴書などの応募書類は、スキルや経験、意欲を伝えるうえで重要です。
特に、税理士(科目合格者)としての専門性や、英語を使った業務経験、BIG4税理士法人で活かせるスキルを明確に記載してください。
また、志望動機では、BIG4税理士法人で何を成し遂げたいのか、どのように貢献できるのかを具体的に述べることが不可欠です。
BIG4の求人の探し方
BIG4税理士法人への転職を目指す場合、どこでどのように求人情報を見つけるかは非常に大切です。
ここでは、BIG4税理士法人の求人を効果的に見つける方法について、具体的な手段をご紹介します。
各社採用ページ
まず、各BIG4税理士法人が運営する公式の採用ページをチェックすることが最も確実な方法です。
「KPMG」「EY」「デロイトトーマツ」「PwC」の各社は、それぞれ公式ウェブサイト内にキャリアや採用に関するセクションを設けています。
これらのページでは、募集している職種、求める人材像、選考プロセス、福利厚生など、転職希望者が知りたい情報が網羅的に提供されています。
特に新卒やインターンシップの情報だけでなく、経験者採用に関する詳細も掲載されているため、定期的にチェックすることをおすすめします。
求人サイト
一般的な求人サイトや専門職向けの求人サイトを利用する方法も有効です。
例えば「リクナビ」「マイナビ」「doda」などの大手求人サイトでは、BIG4税理士法人の求人情報が掲載されることがあります。
さらに、士業専門の求人サイトを利用することで、より専門的な求人情報にアクセスすることが可能です。
これらのサイトでは、非公開求人に出会える可能性もありますので、転職活動を有利に進めるためにも積極的に活用しましょう。
士業に強いエージェント
BIG4税理士法人への転職活動では、士業に特化した転職エージェントの活用が非常に有効です。
税理士や会計士などの専門職に特化したエージェントは、BIG4を含む大手税理士法人の求人情報を多く扱っています。
エージェントを通すことで、非公開求人にアクセスできるだけでなく、応募書類の添削サービスや面接対策など、転職活動のトータルなサポートが可能です。
例えば、税理士や会計士向けの求人情報を多く取り扱う「マイナビ税理士」や「ヒュープロ」などが挙げられます。
まとめ
税理士試験の科目合格者が、BIG4税理士法人に就職・転職することは十分可能です。
新卒の場合も中途転職の場合も、適切な準備と戦略を持って臨めば、BIG4でのキャリアをスタートさせることができるでしょう。
転職を成功させるためには、年齢や実務経験、科目合格数、英語力などが重要なポイントとなります。
BIG4税理士法人での勤務は、高度な専門知識を深め、キャリアを発展させる機会を得られますが、同時に高いレベルの努力も求められます。
自分のキャリア目標と照らし合わせながら、最適な転職活動を進めていきましょう。